2011.4.30−5.1 尾瀬 与作岳

【ルート】尾瀬・鳩待峠−山の鼻−東電小屋−与作岳(往復)
【日 程】2011.4.30-5.1
【メンバ】ハヤブサさん、和名倉山の住人(記)
【天 気】4/30:雨夕方晴れ、5/1:明方雨、午前小雨、午後曇り
【報 告】
 尾瀬は夏と秋しか行った事は無く、水芭蕉の混雑時期は行く気になれなかった。しかし、2004年に年と同じ標高2004mの景鶴山がある事を知り、また夏場は入山禁止区域になっている事から、残雪期に一度行って見たいと思っていた。けれど2004年は、モンブランの訓練で赤岳と大佐飛山に行って、景鶴には行けなかった。今年は、YMCの春合宿が中止になったので、個人山行として、ハヤブサさんと景鶴山に行く事にした。

 4/30 上野7:23の各停で高崎乗換で沼田10:04着。沼田からのバスは、戸倉直通だった。この関越交通バスは、車内で尾瀬バスカードを購入すると良い。3000円のカードで、4350円分乗れる。沼田−戸倉2100円なので、往復乗っても150円分残る。戸倉のバス連絡所からは、マイクロバスに乗り換え鳩待峠へ向かう。このバスは、先のカードは使えず、900円の切符を購入。この切符はバスとTAXI共通券で、マイクロの出発時刻の合間にはジャンボTAXIも利用できる。

 鳩待峠へ着くと雨が降り出し合羽を着て、山の鼻(尾瀬ヶ原)まで下りだす。途中、スキーやボード、スノーシューなどの下山者が登って来る。明日は雨の予報のため、4/29-30で帰るようだ。山の鼻への道は雪の下で、夏道より高い位置を歩いているようだ。1時間ちょっとで山の鼻着。天場代800円/人を至仏山荘で支払いテントを張る。水は出ているため、雪を融かす必要が無い。雨が強めになって来たので早速テントに入りコーヒーを飲む。

 夕方から奇跡的に晴れて、燧ケ岳も良く見えた。翌日は3:30起きなので、夕食を食べてすぐに寝たが、寒く無かった。翌朝3:40頃目が覚めると結構本降りで、雨粒がフライシートをたたいている。とりあえずラーメンを作り、朝食をとっている間に、小降りになったので出発。4:30に出たかったが、結局5時出発となった。ヘッドランプはもう要らない。アイゼンも付けずにツボ足で尾瀬ヶ原を歩いて行く。

 尾瀬ヶ原は一面の雪原だが、ほぼ夏道の木道の上に踏み跡が付いていた。途中、所々雪が融けて池が口を開けているので、注意しながら進む。牛首を過ぎ、竜宮と東電小屋の分岐から左の東電小屋へ向かう。ヨッピ橋は、通行止めになっているが自己責任で渡る。冬期のため踏み板は外してあり、ワイヤにつかまり、鉄骨の上を慎重に進む。

 笹山が近付いて来ると東電小屋が見えてきた。東電小屋の前で、雪が融けた湿原に水芭蕉が咲いていた。小屋は冬期閉鎖中で、小屋の横から尾根に取り付く。ずっと雪の上を歩けて藪もないが、取付きなので、傾斜はある。笹山の手前から尾瀬ヶ原が見下ろせた。雨はだいぶ小降りになった。

 笹山先の鞍部からは、所々急な所もあるが、全般的には緩やかな登りが続き、雪崩の心配もなさそうだ。(実は出発の前日、白馬大雪渓で雪崩が発生し、登山者が巻きこまれた。急に気温が上がったため、雪がグズグズになっていたのだろう。)

 途中、西に伸びる尾根(2万5千図で、等高線1本分の小ピークがある尾根)が紛らわしいが、GPSで確認し、左に行かないように、まっすぐ登る。

 与作岳までは、雪は丁度良い状態(ズボズボ潜りもしないし、固くてアイゼンで蹴り込まないといけないような所も全く無く)新人を連れて行くにも良いだろう。与作岳山頂は森林限界を超えていて、木が無いので急に風が強くなり、冷え込んで来た。丁度寒冷前線が通過した後のようだった。この山頂からは、ヤッホーじゃないよネ、やっぱ、ヘイヘイホーでしょう!なんてネ。
 与作岳から景鶴山を見ると山頂直下に丸い岩が見える。ネットで調べた時、『帆立のような岩の右手の雪稜を登る』と書かれていた岩の事だろう、なるほど帆立のように見える。

 さて、鳩待 16:30のバスで帰るためには、10時には下山開始する必要があり、与作岳で引き返す事にする。360度遮るものの無い山頂で写真を撮り、風が強いので東側に少し下がって休む。下山は軽快に下れ、最後は、東電小屋より左手(水芭蕉の咲いていた奥のスノーブリッジ)を下った。

 山の鼻から鳩待までは登り2時間は見ておくと、16:30のバスに間に合うためには、14時には天場を出たい。ヨッピ橋からの帰りは、余り休まず歩いたため、ハヤブサさんもシャリバテ気味。放心状態だったので、暫く休んでいてもらい、私一人でテント撤収。予定通り 14時に出発出来た。与作までは、水、行動食、アイゼンだけだったので荷も軽かったが、鳩待までの登りは、装備を全部背負ってなので、結構応えて、中々厳しい。

 途中で、行動食の無くなってシャリバテ気味のハヤブサさんに、私の残っていた煎餅とチーズをあげて、峠の10分手前で、私だけ先行してザックを峠において引き返し、ハヤブサさんのザックを背負って、16:00少し前に峠へ到着。丁度ジャンボTAXIが待っていてくれて、これで戸倉まで下りたので、戸倉からは16:30発の沼田行き直通バスで帰る事が出来た。行動時間10時間超、歩数は44,000歩。いやー良く歩いた歩いた。さすがに疲れました。私もバスの中でシャリバテ気味だったので沼田のヤマザキパンでパンを買って、電車待ちの間にたいらげてしまった。

【料金】
秋葉原−沼田JR 2520円(片道)
沼田−戸倉(バス) 片道 2100円 往復4200円だが、尾瀬バスカード3000円で往復乗れる。
戸倉−鳩待峠 片道900円(バス・タクシー共通券)
山の鼻幕営料(至仏山荘で支払う) 800円/人、トイレ利用料 100円

戸倉−鳩待峠間のマイクロバス 900円(運転手は女性でした)
鳩待峠到着、この後、雨になり合羽を着て歩く


山の鼻から見た背中あぶり山(八海山)
4/30:夕方は雨も止んで山の鼻から燧ケ岳が
5/1:小雨の中、出発


左:至仏山                     右:燧ケ岳(えっ、見えないって?)

左:ハヤブサさんがいるのが木道の上、撮影している私は湿原の中。夏場じゃ怒られてしまいますがね。
右:木道の橋はこんな感じ。木道は2車線なので、真ん中を踏み抜くと湿原や川に落ちてしまうので注意!

ヨッピ橋と東電小屋

水芭蕉は雪の下だとあきらめていたら、東電小屋前にあったヨ!ラッキー!


左:与作手前から見た景鶴山 右:与作山頂から景鶴山を望む。山頂左に丸い帆立のような岩が見える

東電小屋の下から望む景鶴山

ヨッピ橋の赤い看板は通行禁止だが、自己責任で渡ってしまった。

昼には青空も見えはじめる

左:景鶴山                      右:与作岳



 
左:往きは東電小屋の横を登り、帰りは尾根の腹を真っすぐ下った。
右:ヨッピ橋から帰りは、左(南)よりに歩いてしまい下ノ大堀川に突き当たり、右に折れて橋を渡った。


鳩待からは全面雪の上。夏道より上を歩いている。