モンブラン登頂&トレッキング

夜21時レストランドリューよりモンブランを望む

ラックブラントレッキング
ミディ展望台からバレーブランシェへ下りて高所訓練(Yさん)


左:モンブラン山頂、私が登頂時は既に100人位賑わっていた。右:ドームドグーテからボス山稜

2004.7.17−8.1

コース(登頂組):
 シャモニー−ミディ展望台(高所訓練)、レズーシュ−グーテ小屋−モンブラン(往復)

コース(トレッキング組):
 シャモニー−ツールドモンブラン(仏、伊)−クールメイユール−ミディ(周遊)

メンバー:
 登頂組=Y、和名倉山の住人(記=私)、K、S
 トレッキング組=N、F、C

報告
 7/17:私は1週間早く出発。シャモニー郊外のキャンプ場でテント泊。
 7/20-23:トレッキング。
 7/24:全員日本を発ち、シャモニーのスネルスポーツで全員集合。買出し。
  この日まで雨続きで、雨傘=パラプリュープリアントを購入。
 7/25:全員でランデックス峠トレッキング。夕方、明日からの成功を祈って、皆で食事。
 7/26:トレッキング組と登頂組に分かれて行動。
  登頂組は、ミディ展望台からバレーブランシェで高所訓練。
  昼は熊田ガイドの家で日本そばをご馳走になる。
 7/27-28:レズーシュ−ベルビュー−ニデーグルとロープウェイ、トラム(登山電車)を
  乗り継ぎ、グーテ小屋(泊)で、翌朝モンブラン登頂。28夕食は、レストランドリュー
  で登頂成功を祝い打上げ。
 7/29:山岳博物館見学。夕方、トレッキング組と合流。皆無事で一安心。
 7/30:ブレバントレッキング。夕方、お土産買出し。私もキャンプ場(12泊)を撤収して
  ホテルへ。
 7/31:シャモニー発ジュネーブ空港からシャルルドゴール空港経由で帰国。

 前半は、雨混じりで、モンブランも雲の中。7/23夜(21時でも明るい)やっとモンブランが姿を現す。7/26からは、梅雨明けのように好天になったが、悪天で足止めしていた登山者が殺到したため、7/27のグーテ小屋は、食堂や新館の廊下にまで、人がごろ寝していた。
 翌28は、快晴で風も弱く、絶好のアタック日和。私は軽い高山病で、苦しかったが、水を沢山飲んで出発。Kさん、Yさんは、この日一、二番の早さで登頂。私は、2時間遅れでやっとの事で山頂へ。
 この頃には、殆どの人達が登って来たので、山頂には100人以上居たのではなかろうか。
 山頂は360度の好展望で、遠くグランコンバンやマッターホルンまで望める。
 下山も、落石の多いクーロワールまでは、気が抜けない。これを過ぎてテートルース小屋から下は、大角鹿なども現れて、写真を撮りながら楽しんで下山。トラムも整理券を渡されたが、登山者は優先的に乗せてもらえたようだ。
 天気に恵まれたため、登頂組、トレッキング組とも、十分に楽しむ事が出来た。


モンブラン登頂を目指す方々へ
 
コース:
 一般路は、レズーシュからロープウェイでベルビューへ上がり、そこから登山電車(トラム)で、ニデーグルへ。ニデーグルから歩き出し、テートルース小屋、クーロワールを経由して、グーテ小屋へ。グーテ小屋泊で、翌日ドームドグーテ、グランドボス、プチドボスを越えて、モンブラン登頂後、往路を戻り、シャモニーまで下山する。
 テートルース小屋の手前までは、石のゴロゴロした地形で、手前から雪面が現れ、小屋の先からは、落石に注意しながら進み、落石の巣であるクーロワールを通過する時は、途中で休まず、上を見ながら一気に渡り切る。このクーロワール通過の為に、ヘルメットが必要。
 クーロワールの上は、岩稜を登り一気に高度を稼ぎ、グーテ小屋へ。グーテ小屋からは、ずっと雪の上を歩く事になる。アイゼン、ピッケル必須。ガイド同伴時は、アンザイレンして登ることになる。
 グランドボス、プチドボスは、やせた雪稜なので、すれ違い時などは、特に注意が必要。

 他のコースとしては、ミディの展望台から三山を越えて行くルートもあるが、初めから雪の急斜面を延々と登らなければならず、さらに、4000m峰を三座越えるため、かなり厳しいルートのようだ。

ガイド:
 ガイドレスでも登れるが、ガイドを付けた方が、登頂の確率は増すようだ。山小屋の予約も、ガイドがしてくれる。
 夏季だけ、現地(スイス、フランス)に常駐している日本人ガイドがいるので、それを利用するのが良い。数名で行く場合は、1対1でガイドを付けた方が、誰かが登れる確率が増す。また、ハイシーズンは、大手旅行社が、日本人ガイドを予約してしまうので、全員が日本人ガイドに当たるのは難しい。数名は、現地ガイドが入ることがある。
 日本人ガイドの場合、6月頃に国内(立山、剱岳周辺等)で、ザイル訓練を兼ねて、足並みをチェックされる。

山小屋:
 テートルース小屋は、標高が低いので、翌日の行動が長くなる。グーテ小屋に泊まって、翌日山頂アタック後、シャモニーまで下山するのが一般的。
 バロの避難小屋は、原則宿泊禁止。本当の緊急時以外での利用不可とされている。
 水は、1.5L位のペットボトルを小屋で買って、前日から十分水分を取る事。前日水分をあまり取らないと、翌朝、高山病で頭が痛くなる。

ロープウェイ、トラムの切符:
 往復で買うと安くなる。トラムの車掌に、当日帰るか、翌日か聞かれたので、「トゥモローリターン」と言ったら通じた。
 ガイドを雇った場合は、切符の手配もしてくれるので、何も心配要らない。

練習登山:
 前年から打合せをスタートし、年が明けてから、春の八ヶ岳(赤岳)、大佐飛山、白馬岳と、雪山に3回自主登山。日本人ガイドとザイル訓練で、残雪の剱岳へ。さらに、1ヶ月前には、富士山で高所訓練2回と、計6回以上の訓練登山を実施した。